Finatextホールディングス
プレスリリース

Finatextグループ、大規模言語モデルを金融事業でセキュアに活用することを目的とした専門チーム『ナウキャストLLMラボ』を発足

~生産性向上の取り組みとして、コミュニティ型株取引アプリ 「STREAM」の不正コメント検知を効率化~

2023.04.27

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株式会社Finatextホールディングス
株式会社ナウキャスト

 次世代金融インフラの提供を通して組込型金融を実現する株式会社Finatextホールディングス(本社:東京都千代田区、代表取締役社長CEO:林良太、以下「Finatextホールディングス」)は、大規模言語モデル(Large Language Models、以下「LLM」)を金融事業にセキュアに活用することを目的とした専門チーム『ナウキャストLLMラボ』を発足しました。また、社内の業務生産性向上の取り組みとして、Finatextグループの株式会社スマートプラス(本社:東京都千代田区、代表取締役:小林紀子、以下「スマートプラス」)が提供するコミュニティ型株取引アプリ「STREAM(ストリーム)」における不正コメント検知を効率化しました。

■背景

 昨今、OpenAI社の「ChatGPT」をはじめとする高性能なLLMが立て続けに公開されたことにより、LLMや生成AIのビジネスへの応用が様々な業界で活発に議論されています。金融業界においても幅広いユースケースが考えられ、一部の大手銀行や保険会社では業務効率化などの実証実験が始まっています。一方で、情報セキュリティやプライバシーの観点からは、新しい技術に伴うリスクに適切に対応しながら活用していく必要があります。
 Finatextグループはこれまで、グループ内でビッグデータ解析事業を担う株式会社ナウキャスト(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:辻中仁士、以下「ナウキャスト」)を中心に、LLMなどの生成AIをデータエンジニアリングに取り入れて金融サービスに活用する取り組みを続けてきました。また、CISSPを有するCTO/CISOを筆頭に常に最新技術を取り入れ、いかにセキュリティの堅牢性と生産性の高さを両立させるかに挑戦してきました。
 今回、ナウキャストのデータエンジニアおよびCTO/CISOを主要メンバーとする専門チームを発足することで、情報セキュリティやプライバシーに配慮したかたちでChatGPTをはじめとするLLMを自社・他社を問わず金融事業に活用していく取り組みを加速します。

■『ナウキャストLLMラボ』について


活動内容
1、Finatextグループの業務生産性向上に向けた取り組み
2、Finatextグループのプロダクトやソリューションへの活用
3、主に金融事業者を対象としたPoC(Proof of Concept:概念実証)
4、LLMのセキュアな活用に関する調査・研究

主要メンバー

株式会社Finatextホールディングス
取締役CTO/CISO 田島悟史
新卒でVOYAGE GROUP(現 CARTA HOLDINGS)に入社し、システム本部にて全社のインフラを全般的に担当した後、セキュリティチームの立ち上げを経験。2019年2月にFinatextに入社し、プラットフォームチームのリードエンジニアとしてグループ全体のシステムおよびセキュリティ体制の構築・運用を牽引。2022年6月、Finatextホールディングスの取締役CTO/CISOに就任。CISSP/OSCP/OSWE保有。


株式会社ナウキャスト
データエンジニア/ データサイエンティスト 隅田 敦
東京大学経済学部経済学科にて計量経済学を専攻。経済現象の理解のためには高品質高頻度のデータが必要との想いから2018年よりナウキャストにてインターンを始める。 データエンジニアリングやデータサイエンスの業務をこなす中で、データ整備の高度化や非構造化データの活用に課題を感じ、2019年より東京大学大学院情報理工学系研究科コンピュータサイエンス専攻に進学し、大規模言語モデルの仕組みや人間との対話を取り入れた自動定理証明支援器など自然言語処理の研究を行う。2021年4月にナウキャスト入社。


株式会社ナウキャスト
データエンジニア/サイエンティスト 大野 巧作
東京大学大学院理学系研究科にて、素粒子理論を専攻。在学中いくつかのITベンチャーでインターンを経験し、機械学習を用いたプロジェクトに従事。2020年3月に大学院修了後、ナウキャストへ入社。POSデータを取り扱うパイプラインの作成・運用と、全社のデータ分析基盤の作成を担当している。趣味はAtCoderやKaggleのコンペ参加。KaggleではCompetition Masterを獲得したほか、複数のコンペで受賞歴あり。


株式会社ナウキャスト
プロダクトマネージャー / データエンジニア 片山 燎平
大阪大学電子情報工学科で機械学習関連の研究室に所属。専門は統計的因果推論。新卒で野村総合研究所に入社し、マンション仲介の契約管理システムのエンハンス、顧客送客フローの最適化モデル構築を担当。2017年、株式会社ナウキャスト入社。MLエンジニアとして、上場企業の売上予測モデルや機関投資家の投資銘柄予測モデルを構築などを行う。その後、オルタナティブデータを用いた投資分析サービスの立ち上げのため、サービスの要件定義からデータパイプラインの構築まで幅広く担当。最近は顧客向けの分析ツールリリースのためAPI開発にも挑戦中。

公式ページ
https://nowcast-llm-lab.com/

■「STREAM」の不正コメント検知効率化の取り組み

 スマートプラスが提供するコミュニティ型株取引アプリ「STREAM」では、コミュニティの健全な運営のために「ソーシャルメディア・ガイドライン」や「運営ガイドライン」を定め、ユーザーである口座開設者がアプリ内のSNSに投稿した内容をモニタリングしています。2018年のサービス開始当初と比較して約5倍に増加したコメント数に対応するため、Finatextグループでビッグデータ解析事業を担う株式会社ナウキャストと共に不正検知システムの開発に取り組んできました。今回、『ナウキャストLLMラボ』の業務生産性向上の取り組みの一環として、ChatGPT等のLLMを活用して掲示板のすべてのコメントからモニタリングすべきコメントを抽出する実証実験を行い、全不正コメントの約90%をLLMによって検出することに成功しました。また、LLMのチューニングにより、担当者が直接確認すべきコメント数を約80%削減し業務を効率化しました。詳細はスマートプラスのプレスリリースをご覧ください。

 ・誰でも従来型売買手数料0円株取引型アプリ「STREAM」、ChatGPTなどを含む大規模言語モデルを活用した投資家不正コメントの検知システムを5月中導入予定
  https://smartplus-sec.com/news/press/20230427/

お問い合わせ

 『ナウキャストLLMラボ』との協業やPoCにご興味をお持ちいただけた事業者の方は、以下からお問い合わせください。

 ・『ナウキャストLLMラボ』お問い合わせフォーム
  https://forms.gle/tmZ9tSz2m61U35J56

■メンバー募集

 メンバーと共にLLM活用に取り組むフルタイムのエンジニア、業務委託、学生インターンを募集します。興味のある方は採用要件をご確認の上、お問い合わせフォームからご連絡ください。

 ・LLMエンジニア(データ事業)採用要件
  https://herp.careers/v1/finatexthd/8WJ5JIB97QCB

 ・『ナウキャストLLMラボ』お問い合わせフォーム
  https://forms.gle/tmZ9tSz2m61U35J56

■参考情報

 
・セキュリティの堅牢さと生産性の高さを両立。「金融を“サービス”として再発明する」Finatext 社の AWS 活用事例
 https://aws.amazon.com/jp/blogs/startup/tech-interview-finatext-3/

・「Finatext出身のエンジニアはみんな優秀」と言われるような会社にしたい - CTO/CISO田島インタビュー
 https://note.com/finatext/n/ne34953d50264

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